2013年8月24日土曜日

宮城 被災地ワークショップ 再び

8月21日~23日、仙台の亘理にある逢隈小学校へワークショップを行ってきました。昨年に続き二度目の訪問です。これはソケリッサ!の活動を通じ面識ある宇都宮大学の長谷川先生提案で、被災地の子供たちが普段学校で経験できない事を学ぶサマースクールで、宇都宮大学の学生が中心となり子供たちと触れ合います。そしてその一環として前回に引き続き私も参加をしています。

アップの写真が見せられず残念ですが、子供たちはとてもいい顔をして踊ってました。前回と違うことは、今回はギター演奏家、歌い手でもあるマルケンさんが静岡より参加、子供たちと生の歌と音楽との空間はとても芸術性に溢れました。また以前できなかった、親を対象としたワークショップをできたこともひとつ前進です。普段はなかなか出せない自身の自由な思いや今を形にする姿は本当に尊い時間だなと改めて感じました。
もう少し続けられる環境があればな・・と思います。

以前訪れた、津波で倒壊した山元町は瓦礫がないものの余り変わらない姿でした。塩分濃度の上がった土も震災から二年半経ち濃度が収まったのか茶色い草は減り、緑の雑草が生い茂っています。写真の草原は元は全て住宅や商店があった場所です。
三日目は閖上地区へ行きました。閖上地区は700名以上が亡くなり、41名が行方不明のままで、ショベルカーが写る写真は町を再建中の一コマですが、一旦人の手で遺体がないか探すために盛られる小山が点在しているのが写っています。ゆくゆくは3メートルの盛土をした土地へとなり、新たに町を再建するとのことでした。

復興は進んでいるようで進んでいない気もします。


宇都宮大学の学生と共に、滞在時お世話になっているNPO法人「亘理いちごっこ」という施設があります。
この施設は、安く食事を提供するカフェでもあり、震災で職を失った方への働く場作りや、集まった人がおしゃべりをして思いを話す空間、子供たちへの勉強を有志の若者が教える寺子屋、などを運営し、社会貢献賞や総務大臣賞などを受賞しています。代表の馬場さんの話では、いろんなコミュニテイ空間が震災後生まれたが、年々と復興資金獲得が困難となり、どこもかなり状況が苦しくなっているそうです。「亘理いちごっこ」も例外ではなく震災助成金が減れば、経営に意識を取られ地域に目を向けた活動へのモチベーションは難しくなることでしょう。

慣れ親しんだ土地に、家を建てて戻りたい方もいれば、戻りたくない方もいます。数メートルの防波堤を建てたい方もいれば、海が見えなくなるのが嫌な方もいます。年齢や、生活形態、価値観の違いで以前と同じものには戻れないのが現状です。それぞれを認め、今までとは違う新しいつながりの中、町が生まれるのはまだ先になりそうです。生活自体の保証はある程度出来ているように思えますが、なんとなくバラバラのままで、その大切なつながりを育成する所には復興資金や意識が回っていない気がしました。

我々個々はバラバラが魅力です。しかしそのバラバラのピースを合わせ人とつながり助け合うことが出来なければなんともつまらない世の中になってしまうでしょう。

閖上には「閖上の記憶」という震災の記録や体験を語り継いでゆく施設があります。そこには子供たちの震災前の町、震災の時の町、これからの町の3つのジオラマがあり、これからの町には津波に負けない素晴らしいいろいろな工夫がありました。

いやー、前回しかり、やはりいろいろ感じ自身に目を向ける時間でした。

















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